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私法学会

今日から私法学会。一日目は個別報告でした。今年は個別報告の件数が少なくて、特に商法は2人しかいないという寂しい状況だったのですが、民法分野で法人論を報告なさった方がいたので、実質は3人だったのかもしれません。

で、その法人論をなさったK大のN先生ですが、報告の趣旨からややずれたところではあるのですが、権利能力論について非常に勉強になりました。たとえば組合における権利能力の機能の一部付与とか、権利能力なき社団とか、法人格を巡る何となくもやもやしたところに光を当てられるかもしれません。

その次は、OS大のS先生が、社員件論の歴史についてご報告。いや、法制史・学説史研究としてはとても面白い報告だったのですが、そこから無理矢理に現代的意義を引き出そうとしなくてもよかったんじゃないかなあ、と。現代の法にどういう風に効いてくるのかが分からなかったので、フラストレーションが溜まってしまいました。それに、「私益の追求が公共性につながる」といわれても、そのことが「(議決権を通じた)私益の追求をしなければならない」ことを株主に要求することには直接にはつながらないのではないかという気がします。話としては飛躍しますが、選挙において義務投票制をとらない(つまり公共性への参与の放棄が認められているであろう)我が国において、株主に公共性への参与を求める理由はどこにあるのか、いまいち分かりにくい気がする。そのあたりの根拠をどのように説明するのかが今後の鍵になるのではないかと思いました。

午後は、K大のS先生が、企業グループにおけるグループ全体の利益追求と取締役の個別会社に対する責任との関係についてご報告。途中で睡魔に勝てなかったのが申し訳なかったのですが、結論には同意できます。コンツェルン法制は、今後きちんと勉強しなくちゃなあ、と思っています。

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